お役立ち情報
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近年「ブラック企業」という言葉が定着して、「ブラック企業だから辞めたい」「転職したいけどまたブラックだったらどうしよう」などという声も耳にするようになりました。そこで今回はブラック企業ならぬ「ブラック歯科医院」について解説します。
働く環境の整備・職業の安定・人材の育成を推進する厚生労働省では、ブラック企業を若者の使い捨てが疑われる企業と称してその特徴が明記されています。
❶労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す
❷企業全体のコンプライアンス意識が低い
❸上記のような状況下で労働者に対し過度の選別を行う
企業とは営利目的で設立された組織のことを指します。
健康の維持や回復、増進のための活動・治療を目的とした医療行為を行う歯科医院は、厳密に言うと企業とは言えません。
しかしブラック企業と同様に長時間労働を強いられたりハラスメントが横行したりしていると、「歯科衛生士の使い捨てが疑われる歯科医院」としてブラック歯科医院と言えるでしょう。
参照:厚生労働省|労働条件に関する総合情報サイト
現在歯科医院は多く存在し、その数はコンビニよりも多いと言われています。
その中には、ブラック歯科医院と呼ばれるような残念な歯科医院が存在することも事実です。
ブラック歯科医院にストレスを抱えながら勤め続けると、肉体的にも精神的にも疲弊してしまいます。
そうした場合は転職も視野に入れて考えるべきと言えるでしょう。
ブラック歯科医院の特徴には以下のようなものがあります。
●人間関係が悪い
●パワハラ・セクハラが横行している
●勤務内容が求人票と異なる
●休みが取れない
●残業が多すぎる
●衛生管理が徹底されていない
●業務内容に問題がある
それぞれを詳しく解説していきます。
人間関係が良好であることは、働きやすい歯科医院の重要な要素です。
一方ブラック歯科医院では、歯科医師やスタッフ同士が不仲なことが多いです。
職場は仕事をする場であるため、程よい距離を保って接することは問題ありません。
しかし不仲であるために引継ぎや重要事項を共有しない、質問をしても答えてくれないといったことは、仕事に支障が出るばかりでなく患者にも迷惑がかかります。
歯科医師やスタッフのパワハラ・セクハラが横行している歯科医院も、ブラック歯科医院と言えます。
医療現場で何か問題が生じれば、強く怒られたり指導されたりすることはあるでしょう。
しかし理不尽な怒りをぶつけてくる、思い通りにいかないと物を投げられるなど、適正範囲を超えた叱責や嫌がらせはパワハラにあたります。
また必要以上のスキンシップや性的な言動によって職場の環境が悪くなり、ストレスを感じるようであればそれはセクハラだと考えられます。
ブラック歯科医院では「実際に就職したら求人票の給与より安かった」「求人票には週休二日と書かれていたのに実際は違った」など、勤務内容が求人票とあまりにも異なる場合があります。
意図的に勤務内容と異なる求人を出しているのであれば、悪質なブラック歯科医院と言えるでしょう。
なお求人票に掲載される内容はあくまで募集の際の目安であり、必ず適応されるものではありません。
実際の勤務内容と相違があっても、違法性はないという見方もあります。
急な休みや長期間の休暇を取ることが難しい場合もあるでしょう。
しかし前もって連絡しても休めない、有給休暇を取らせてもらえないというのはブラック歯科医院の特徴です。
またインフルエンザなどの病欠も許されないのは医療機関としても問題です。
急患の来院や治療時間が延び残業を余儀なくされることは、どの歯科医院でも起こり得ることです。
しかし毎日のように労働時間が延長されたり、その上で予約状況や勤務内容の改善が行われなかったりするのはブラック歯科医院と言っても良いでしょう。
また法定労働時間を超えて労働する場合には、残業代が支払われなければなりません。
残業代が支払われない、掃除や片付けの時間は残業には含まれないといった、残業代に関する問題もブラック歯科医院の特徴として多く耳にします。
グローブは穴が開くまで交換しない、滅菌パックは使い回す、使用した器具の滅菌方法がずさんなど、衛生管理が徹底されていない歯科医院はブラック歯科医院だと言えるでしょう。
歯科治療における衛生管理は患者に安心・安全を届けるだけではなく、感染症などから歯科医療従事者の身を守ることににもつながります。
スケーリングやブラッシング指導といった患者の口腔内に手を入れる行為は、歯科助手は行えません。
しかし歯科衛生士と歯科助手の業務範囲の線引きがされておらず、禁止行為を行うブラック歯科医院が多いのも事実です。
また歯科衛生士にレントゲン撮影等の行為を行わせることも違法。
歯科衛生士の業務内容を把握し、あまりにも業務範囲外の仕事を任されるようだったら転職も考えるべきでしょう。
勤めている歯科医院がブラック歯科医院であった場合、転職を視野に入れて考える方も多いでしょう。
歯科衛生士は求人数も多く、逆に言えばたくさんの歯科医院の中から良い環境で人に恵まれた歯科医院を見つけなければなりません。
ブラック歯科医院に転職しないために気をつける点は以下の通りです。
①求人票から判断する
②面接時の様子を見る
③第三者の意見を聞く
それぞれを解説していきます。
先述の通り、求人票に掲載される内容はあくまで募集の際の目安であり、実際の勤務に必ず適応されるものではありません。
しかし正確な情報が記載されている歯科医院はもちろんありますし、気になる歯科医院が複数あった場合はまず求人票の内容で比較することになります。
疑問に思ったことは面接の際に質問できるため、まずは求人票で基本的な情報を確認しましょう。
上記の内容が求人票に明確に記載されているかは、ブラック歯科医院かどうかの判断材料になります。
いつも歯科衛生士を募集していて、歯科医院の規模に対して採用人数の多い歯科医院は、離職率が高くスタッフが不足しているブラック歯科医院の可能性があります。
面接では求人票で疑問に思ったことを確認したり、求人票の内容と面接時の説明に相違がないかを確認しましょう。
ブラックと疑われる歯科医院の面接では、質問に対する回答があいまいであったり、ごまかしていると感じたりすることがあります。
面接は院長が行うことが多いです。
歯科医院の代表とも言える院長の人柄や態度を観察しましょう。
面接時の横柄な態度や威圧的な物言いが、そのままスタッフや患者に向けられているかもしれません。
また診療時間の合間に面接を行う場合は、スタッフの様子にも目を向けましょう。
挨拶が暗い、人手が足りずバタバタと走り回っているなど、歯科医院の状況がスタッフの様子に表れていることがあります。
加えて歯科医院の清掃状況にも注目しましょう。
待合室や診療室の清掃が十分ではないのは、患者に快適な場所を提供するという意識の低さ、あるいは人手が足りず清掃にまで手が回っていないという状態が考えられます。
清掃状態の悪さは衛生管理の甘さにもつながることがあります。
ブラック歯科医院かを見極めるには、第三者の意見を聞くことも大切です。
その歯科医院で以前働いていたスタッフに退職理由を聞いたり、通院している患者に医院の様子を聞いたりすると、求人票からはわからない情報を得ることができます。
そのようなつながりがないときには、インターネット上の口コミを参考にしてみるのもひとつの方法です。
ただし無記名のインターネットの情報であれば、参考までに留めるのが良いでしょう。
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