お役立ち情報
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歯科におけるオープニングスタッフとは、新たに歯科医院を開業するタイミングで募集されるスタッフのことです。今回はそんなオープニングスタッフとして働くメリット・デメリットについてご紹介します。
オープニングスタッフとして働く最も大きなメリットは、一から作り上げるというやりがいを感じられる点でしょう。それ以外にもメリットは多くあります。
オープニングスタッフは、歯科医師・歯科衛生士全員が同じタイミングから働き始めます。もちろん経験年数に差はあるものの、全員が同期とも言えるため仲が良くなりやすいです。また全員が一丸となって歯科医院を作っていくため、スタッフ同士の絆や一体感も生まれやすいです。
歯科医院でよくあるのが、もともといた歯科衛生士からの引き継ぎです。先輩の退職に合わせて自分が採用された場合、その先輩が担当していた業務や患者さんを引き継ぐことになります。
業務内容が煩雑なまま引き継がれたり、患者さんによっては先輩と比べられたりすることも。 オープニングスタッフであれば、業務をみんなで分担するため、自分の希望の業務を、自分なりの方法で担当することができますよ。
オープニングスタッフが集まらなければ、歯科医院を開院することができません。そのため他の歯科医院よりも給与を高めに設定されていることが多いです。また歯科医院も一からのスタートであるため、給与交渉などにも柔軟に応じてくれる可能性があります。
例えば特定のメーカーの手用スケーラーやPMTC用のペーストなど、導入してほしいものを提案しやすいです。長年続いている歯科医院だと、器材や材料の導入は全て済んでいるため、新しい提案は難しいことが多いです。ましてや後から入ってきたスタッフがそのような提案はしづらいでしょう。
オープニングスタッフはメリットが多くありますが、デメリットもあります。あらかじめ知っておくと良いでしょう。
もともとある歯科医院への就職であれば、面接を受ける前に院内の見学をしたり、面接のときに院内やスタッフの雰囲気をつかんだりすることができます。しかし、オープニングスタッフはそれができません。
写真やHPで院内の雰囲気はわかっても、スタッフの雰囲気やどんな人が働いているかなどは出勤当日までわかりません。「働き始めたらイメージと違った」なんてことも少なくありません。
新規開業の歯科医院は、院内や労働環境が整っていないこともしばしば。例えばスタッフルームやロッカーがなかったり、マニュアルがなかったり。特にトラブルなど想定外のことは、起こってからでないと対策が取れないものもあります。
オープニングスタッフとして働きながら導入していくものも多く、環境が整うまでは不便さを感じることが多々あるでしょう。
新規開業の歯科医院では、実際に開業したら
・患者様の数
・給与面
・売上
などは前例がなく、始めてみないとわからなかったりと未知なことばかりです。そのため想定よりも売り上げが伸びず、面接で聞いていた額の給料がもらえなかったなんてことも。
徐々に軌道に乗っていけば良いですが、開業しても上手くいかない歯科医院は数多くあります。働き始めてから給与など労働条件が変更され、そのまま改善されない可能性もあります。
例えば、もともとある歯科医院では1日の流れも決まっていますし、マニュアルも揃っていて、各業務の担当者も決まっています。しかし、オープニングスタッフはそうはいきません。
制度が整うまでは歯科衛生士業務に限らず、さまざまな業務を任されることが多いでしょう。それぞれの担当や流れがしっかり決まり、歯科衛生士業務だけに専念できるまでには数ヶ月かかると思っておいた方が良いです。
出勤当日までわからないことだらけのオープニングスタッフ。だからこそ、あらかじめチェックしておくべきポイントはいくつかあります。
オープニングスタッフとして働くと、初めの間は業務量が多く、残業をお願いされることも。ただ、もともと決まっている診療時間が17時終了で残業するのか、20時終了で残業するのとでは、帰宅時間に大きく差が出ます。
また、終了時間が遅くても開始時間が遅いとは限りません。間で長く休憩を取って、労働時間を調整している歯科医院も多いですよ。開始時刻も、基本的には少し前に来て清掃時間を取っている歯科医院がほとんどですので、その点も注意が必要です。
転職・就職先を探すとき、ついつい給与や休日にばかり目がいってしまいがち。ですが、社会保険が完備されているかなどもチェックが必要です。日本に住んでいる限り、いずれかの公的な医療保険に加入するのが義務となっています。 社会保険が完備されている歯科医院であれば、歯科医院側が半額支払ってくれますが、そうでなければ自分でその手続きをしなければいけない上、毎月の保険料は全額自分で支払うこととなります。つまり、毎月の出費が数万円変わってくるということです。
これを見込んで給与が高く設定されているなら良いですが、そうでない事例も。 社会保険以外にも「交通費は支給されるのか」「住居手当はあるか」なども確認しておきましょう。就職先で給与面を重視したい場合は、募集内容に書かれている待遇を適用したとき、手元にいくら残るかを計算してから決めることをおすすめします。 なお先に挙げた通り、歯科医院が開業してみないと患者さんがどれだけ来院してくれるか、経営状況などはわかりません。そのため、働き始めてから条件が変更になる可能性もあります。
どんな人たちと働くのか、他スタッフの人柄や雰囲気はわからなくても、院長の人柄は面接でつかむことができます。歯科医院全体の雰囲気や患者さんへの対応方法・方針などは、院長の考え方によって決まります。
例えばとにかく利益を求めてユニット稼働率・回転率を重視する院長もいれば、患者さんやスタッフのことを第一に考えてゆったり診療する院長もいます。前者の場合、歯科衛生士がTBIや処置をするときも同等のものを求められるので、慣れるまでは質よりスピード重視になってしまうでしょう。後者の場合、前者ほど利益を重視していない分、使用できる器材・材料や自分の給料に影響してくる可能性もあります。
マニュアルなどが整っていない中で自分なりに考えて対処したり、臨機応変に対応できたりする人がオープニングスタッフに向いています。また歯科医院を一から作っていく状況だからこそ、自分だけで全てを解決しようとするのではなく他のスタッフに協力を仰いだり、相談したりできる人でないと難しいでしょう。
初めのうちはもともとある歯科医院に就職するより大変で、残業も多い可能性があります。それでもみんなで一から作り上げたい、仕事でやりがいを感じたいという人にはオープニングスタッフがおすすめです。
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